国内線 飛行機輪行 まとめ

自転車旅

・飛行機輪行をしてみたいけど、どうやって預けたらいいの?

・航空会社によってルールが違うらしいけど、公式サイトを見てもよくわからない⋯

・どの航空会社なら、最安で飛行機輪行できるの?

 飛行機輪行は、航空会社によってルールが定められていて、条件も値段も様々です。プランも複雑で、公式サイトも分かりやすいとは言えないものも多いのが現状です。

 私は、国内線、国際線も合わせて、ここ3年以内に10回以上飛行機輪行をしてきました。しかし、この3年の間でも飛行機輪行事情は時々刻々と変化しています。

 そこで、この記事で国内線の航空会社(ANA、JAL、Peach、Jetstar、Skymark)ごとの詳細なルールと値段を分かりやすく解説・比較します。

 この記事を読めば「どの航空会社が最適か?」「どの航空会社が最安か?」が分かります。

 飛行機輪行をする人は、飛行機予約前にぜひ最後まで読んでください。

はじめに

そもそも、飛行機輪行できるの?

 国内線で自転車を預け入れ出来ない航空会社は基本的にありません。しっかりとルールを守って、場合によっては追加料金を払うことで、自転車を預け入れ出来ます。ただし、輸送中の傷や破損はほとんどの場合自己責任となります。

傷や破損が起きないように、しっかり梱包することが大切です!

飛行機輪行の流れ

1 空港到着 

空港までは、自走か、電車輪行か、車輪行で行きます。自走の場合は、空港の出発ロビーまでのルートをしっかりと調べておきましょう。特に、大きな空港だと自転車や徒歩で空港に来ることはあまり想定されていないので、自転車で入るのが難しい場合があります。

例えば、羽田空港は自動車専用道、一方通行の道が入り組んでいて迷宮そのものです。近くの空港直通線の駅から電車輪行して入場するのも一つの手です。

2 自転車を各航空会社のルールに沿って輪行袋に収納する

自走で空港に到着した場合、自転車をそのままの状態で、空港屋内にいれることは出来ません。基本的には、お迎えの車が泊まったり、タクシーやバス乗り場になっているところで、邪魔にならないスペースで分解・収納します。

3 チェックインを行う

オンラインチェックインもできますが、自転車を預ける際にどちらにしろチェックインカウンターにいくのでどちらでもいいでしょう。ここで、「壊れても文句を言いません」という旨の同意書にサインさせられます。

4 大型手荷物検査場もしくは、目視のセキュリティチェックを受ける

ここの手続きは各空港や各航空会社によって異なります。サイズの超過がないか、預け入れ禁止物品がないかを検査されます。検査をクリアすれば、空港スタッフの方が手運びで持っていきます。

5 到着空港で自転車を受け取る

従来の手荷物受け取りエリアで受け取りますが、スーツケースなどが流れているベルトコンベアから出てくることはありません。基本的に、空港スタッフの方が近くのドアから自転車をもって来て、手渡ししてもらえます。海外だと、床に放置されていることもよくありますが、日本の空港では基本的に手渡しもらえます。

6,自転車を組み立てる

収納時と同様、空港屋内で組み立てることはできないので、空港屋外の邪魔にならないスペースで自転車を組立てます。組み立て終わったら、すぐに出発です!

各航空会社共通のルール

航空会社に関わらない、共通のルールが次の通りです。

・自転車は適切に梱包する必要があります。保護用ケースやカバーで包むことが求められます。飛行機輪行用のハードケースも存在しますが、輪行袋でも大丈夫です。

・預け入れ手荷物一個あたりの重量は32kg以内です。

・破損や傷を防ぐため、緩衝材の使用やタイヤ空気圧の調整など、適切な梱包が推奨されます。

・パンク修理キット、チェーンオイルなどの引火性ガスや毒性ガスを含むものは持ち込みや預け入れができません。

パンク修理キットやチェーンオイルは預け入れも、機内持ち込みも出来ないので現地調達です!

各航空会社のルールと値段

国内大手航空会社(ANA・JAL・Skymark)

大手航空会社では、基本的に20kg以内までで、定められたサイズの超過がなければ無料で預け入れ出来ます。重量オーバー(32kgまで)の場合は、超過重量によって追加料金がかかります。

ANA (2025年2月9日時点)

ANAでの飛行機輪行のルールと値段は次のようになっています。

・追加料金: 20kgまで無料。それ以上は、公式サイトの表(↓)のように加算。

・サイズ:3辺の合計が203 cm以内かつ、重量が32 kgまでなら事前連絡不要で預けられる。それら以上なら事前に問い合わせが必須。

超過手荷物料金の詳細は、ANAの公式サイトに次のように書かれています。

自転車・スポーツ用品を含む預け入れ手荷物が、20㎏(プレミアムクラスご利用のお客様は40kg)を超え、100kgまでの手荷物は「重量超過手荷物料金」をいただきお預かりします(超過手荷物料金は、ご搭乗区間ごとに申し受けます。)

https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/boarding-procedures/baggage/domestic/bicycle/

また、「お預けになる際の注意」として、次のように書かれています。ここでいう「ソフトケース」は輪行袋も含まれます。

お預けになる際のご注意

  • *自転車が梱包および保護されていない場合、あるいは梱包が不適切または不十分な場合、損傷、損失に関して責任を負いかねますのでご了承ください。
    • 折りたたみ式自転車の場合はソフトケースに収納し、お預けください。
    • 折りたたみ式自転車ではない場合は3辺の合計が203cm以内であればお預けいただけます。あらかじめソフトケースやダンボールでの梱包をお願いいたします。
  • *3辺の合計が203㎝を超える場合は、航空機の貨物室に搭載可能な場合に限りお預かりいたします。機種によっては搭載スペース上お預かりできない場合もあります。あらかじめ「サイズの大きな荷物のお預かり」にて搭載可能な長さの目安をご確認ください。1個あたりの重量が32kg、3辺の合計が203㎝を超える場合は、事前にお問い合わせ窓口までお問い合わせください。(確認にお時間を要する場合がありますので、お早めにお問い合わせください。)
  • *事前連絡をいただいた場合でも、使用する航空機の条件等によりお預かりできないことがあります。搭載できない場合はお客さまご自身で宅配便などを手配いただくことになります。
  • *テニスやバドミントンのラケットはサイズを満たせば「機内持ち込み」または「預入手荷物」としてお預かりいたします。
  • *電動自転車を除き、電動の乗り物はお持ち込みもお預かりもできません。
    なお、電動自転車は輸送にあたり、条件がございます。あらかじめ「リチウム電池(バッテリー)が内蔵・装着された一般電子機器類について」をご確認ください。
  • *手荷物の取り扱いには十分注意いたしておりますが、固有の欠陥、または性質から生じたものである場合には、万一損害が生じてもその責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/boarding-procedures/baggage/domestic/bicycle/

JAL(2025年2月9日時点)

JALでの飛行機輪行のルールと値段は次のようになっています。

・追加料金:20kgまで無料。それ以上は、こちらのように加算。

・サイズ:3辺(縦・横・高さ)が 50cm×60cm×120cm以内。それ以上は不可。

JALの公式サイトには以下のように書かれています。ここでいう「保護用ケース」は輪行袋も含まれます。

以下条件を満たしている場合のみ受託手荷物としてお預かりします。

車体を分解または折り畳んだ状態で規定内のサイズとなるものもお預かりの対象です。

受託手荷物規定サイズを超える自転車などは、お預かりできませんのでご注意ください。

なお、お預かりするお手荷物の合計重量が無料手荷物許容量を超える場合は、別途超過手荷物料金が発生します。

詳しくは、超過手荷物料金のご案内をご確認ください。

無料手荷物許容量は通常合計 20 ㎏まで、ファーストクラスご利用のお客さまは合計 45 kgまでです。

https://faq.jal.co.jp/app/answers/detail/a_id/15921/~/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%82%92%E9%A0%90%E3%81%91%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E3%82%92%E6%95%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82

Skymark

Skymarkでの飛行機輪行のルールと値段は次のようになっています。

・追加料金:20kgまで無料。20〜32kgまでは10kgごとに1000円の超過手荷物料金。

・サイズ:3辺の合計が230cm以内。それ以上の場合は予約センターに要確認。

Skymarkの自転車預け入れについて公式サイトに以下のように記載されています。

預かり手荷物の上限内であれば、通常の手荷物と同様にお預けいただけます。

※ 自転車の3辺(縦・横・高さ)の長さが50cm×60cm×120cmを超える場合は3辺の合計が230cm以内であれば受託可能です。3辺の合計が230cmを超える自転車については、航空機の貨物室に搭載可能な場合にお預かりいたしておりますので、予約センターまでお問い合せのうえご確認ください。(サイズには付属品のハンドルや車輪などが含まれます)  

受託の際、専用ケース・梱包材はご用意できませんので、お客様ご自身でお預けいただく前に航空運送に備えた十分な梱包をお願いいたします。

※ お預かり品の取り扱いには十分注意しておりますが、万一損害が生じてもその責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
※ 160Whを超える電動自転車につきましては受託できません。

手荷物の上限サイズ重量・超過料金は以下のQ&Aをご確認ください。
預けられる手荷物の上限・超過料金を教えてください。

https://faq.skymark.co.jp/app/answers/detail/a_id/1784/~/%E3%80%90%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%B7%9A%E3%80%91%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%82%92%E6%89%8B%E8%8D%B7%E7%89%A9%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E9%A0%90%E3%81%91%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B%E3%80%82

LCC(格安航空会社)

LCCでは、運賃プランや予約方法によって価格が変動し、受託手荷物料金も大手に比べて複雑です。航空券が安い分、自転車を預ける場合は追加料金がかかります。どうすれば最も安くできるかも含めて、紹介していきます。

Peach(2025年2月9日現在・2024年12月3日に変更あり)

Peachでは、最安で追加料金1950円で自転車を預ける事が出来ます。そのためには次の条件を満たす必要があります。

・ウェブサイトで航空券購入時に予約

・運賃プランは「ミニマム」

・重量20kgまで、3辺の和が 203cmまで(各辺の上限:高さ80cm/横幅80cm/奥行230cm)

で、重量やサイズがこれを超えるとさらに追加料金がかかります。

2024年12月2日以前は「スポーツ用品」として、料金やサイズのルールが指定されていましたが、2024年12月3日以降は荷物の種類は問わず、「サイズ超過手荷物オプション」として、料金やルールが定められました。

受託手荷物料金は、運賃タイプや、予約方法(ウェブサイト、コンタクトセンター、空港カウンター)によって下の表のように公式サイトで細かく定められています。

*1 受託手荷物(1個につき20キロまで、3辺の和が203cmまで)1個につき適用されます。 詳しくはこちら
*2 重量超過料金は、20キロ超32キロ以下の手荷物1個につき適用されます。 詳しくはこちら
*3 3辺合計が204cm以上(各辺の上限 高さ80cm/横幅80cm/奥行230cm以内)の手荷物はサイズ超過
オプション料金が発生します。詳しくはこちら
*4 サービス対象: 受託手荷物と重量超過荷物。

https://www.flypeach.com/lm/fares/fees_and_charges

ルール変更前は自転車の収納方法に対して細かいルールがありましたが、ルール変更後サイトからは削除されました。そこで、公式サポートに問い合わせたところ「袋や段ボールなどの耐久性のある保護けースで適切に梱包お願いします。」とのことでしたので、他の航空会社と特に変わりません。

Jetstar(2025年2月9日時点)

Jetstarはルールと料金がかなり複雑なので詳しく解説します。Jetstarでは、まず受託手荷物料金がかかります。それに追加して、1辺の長さが1mを超える場合は追加料金2000円がかかります。また、梱包方法に関して他の航空会社と比べて厳しい条件があります。

受託手荷物料金は、フライト区間、日時によって変動します!

受託手荷物料金

受託手荷物料金は、15kgから40kgまで5kg単位で追加料金がかかります。運賃プランによっては、20kgまでの受託手荷物が無料です。その場合、座席指定や食事などの他のオプションがついてきます。オプションは受託手荷物のみでいいという場合は、最安プラン(「Starter」運賃)で受託手荷物を追加したほうが安いです。

Jetstar特有の梱包条件

・タイヤの空気を抜く

・ペダルを取り外す

・ハンドルがフレームに並行して固定する

・自転車の全長が180cmを超える場合には、前輪を取り外してケース内の後輪の横に固定する

最安で預けるためには

 最安(受託手荷物料金のみ)で預けるためには次を満たす必要があります。

・1辺の長さが1m以内

・Jetstar特有の梱包条件を満たす。

・15kg以内(「Starter」運賃で15kgの受託手荷物を追加。15kgを超える場合は、40kgまで5kg単位で追加可能。)

 1辺の長さが1mを超える場合で、最安(受託手荷物料金+2000円)で預けるためには次を満たす必要があります。

・運行会社・航空機による1辺の最大寸法を超えない。詳しくはコチラ

・Jetstar特有の梱包条件を満たす。

・15kg以内(「Starter」運賃で15kgの受託手荷物を追加。15kgを超える場合は、40kgまで5kg単位で追加可能。)

Jetstar公式サイト

Jetstarの自転車預け入れについて、公式サイトに次のように記載されています。

ホイール、ハンドル、ケースを含めて1辺の長さが1mを超える場合は、追加料金が適用されます。サイズの大きな手荷物の受託手荷物の重量に加えて必要アイテムごとに追加される手数料であり、受託手荷物の手荷物許容量を増やすものではありません。自転車の重量が事前に購入された受託手荷物の重量範囲内に収まらない場合は空港で超過手荷物料金を申し受けますのでご注意ください。受託手荷物の重量は予約時に購入するのが一番おトクです。予約後でも予約の確認/変更から追加購入いただけます。

自転車の梱包
自転車用ケースに適切に収納されている自転車のみお預かりします。ジェットスターは空港で自転車用ケースを提供しておりませんので、お客様ご自身でご搭乗前に自転車用のケースをご用意ください。タンデム自転車、リカンベント自転車、バイクトレーラーについても、寸法と重量が制限範囲内であればお預かりしております。折り畳み式自転車はケースに収納されていなくてもお預かりしますが、安心してお預けいただくため、ケースへの収納をお勧めいたします。

重要: お手荷物1個あたりの最大重量は32kgです。32kgを超える荷物は別途、貨物として輸送される必要があります。
※路線により貨物としても輸送が出来ない場合もございます。詳しくはコンタクトセンター/ライブチャットまでお問い合わせください。

自転車は以下の状態で梱包されている必要があります。

  • タイヤの空気を抜いた状態
  • ペダルを取り外した状態
  • ハンドルがフレームに並行して固定されている状態
  • 自転車の全長が180cmを超える場合には、前輪を取り外してケース内の後輪の横に固定した状態

電動自転車
リチウム電池が内蔵された電動自転車は、リチウム電池が内蔵・装着された電子機器類をご確認ください。

https://www.jetstar.com/jp/ja/help/articles/can-i-bring-my-bicycle

 

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